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2008-03-31(Mon)

津山二葉園判決 その1

津山二葉園の判決文を、個人情報を除いて複数回に分けてアップします。
(1)被告水島によって,原告らに対する労働の強制,暴力等が行われていたか否か。

(原告らの主張)


ア 総論
(ア) 二葉園における労働強制,暴力等の背景

 被告水島は,二葉園の実質的な管理者であり,「家業」のような感覚で,児童指導員の立場を利用して,自ら経営する私企業に園児たちを従事させていた。被告水島は,二葉園の園児を無償で使役し,二葉園の事務室で,二葉園の職員を使って,被告会社の伝票処理をしていた。二葉園は,被告水島が一人で管理しており,職員はだれも被告水島の言動に口を挟めなかった。また,夜間も職員は年長の園児たちと接することはなく,被告水島一人が年長の園児を管理し,他の職員は被告水島の暴力場面を見て見ぬふりをしていた。
 二葉園において,被告水島による労働強制,暴力が行われるようになったのは,平成元年か平成2年ころからであり,小学校高学年の園児を交えた紙袋作りの内職が始まったのもこのころからである。
 紙袋作りは,最初は1枚につき1円で,やりたい人だけやって小遣いを稼ぎなさいということだったが,二葉園が新園舎に移転した平成元年4月ころから強制労働のようになった。すなわち,作業ノルマが課せられ,やりたい人だけというのではなく,みんなやるのが当然という環境で有無を言わせずさせられる状況になっていた。
 また,被告会社は,二葉園が新園舎に移転した直後の平成3年3月に設立され,事実上,被告水島が一人で経営しており,会計処理も被告水島の責任において行っていた。被告水島は,被告会社の設立目的である卒園生の就労支援が効果を上げていないにもかかわらず,被告会社の事業を拡張し,紙袋作りの売上げが少なくなるとパン作りを主とした事業を展開してきた。そして,被告水島は,経費を削減するため,園児の労働力を無償で活用し,当初の目的から外れて,営利企業本来の利益重視の姿勢を追及するようになった。

(イ)労働強制の実態等

 a 紙袋作り
 紙袋は,主に「東急ハンズ」の紙製手提げ袋であった。まず,紙袋に折り目を付け,細い画用紙を折り目の内に入れ,のり付けをする。
 次に,のり付けした画用紙が折り目からはみ出ていないか一枚一枚確認してから,穴開け機のある部屋まで運び穴開けを行う」。穴開けが完了すると,その紙袋25枚の束を2つ作り,50枚で1つの束にして配達の準備をする。ナイロンのひもを通し,持っところを作る作業は外注していた。ひも通しが終わった紙袋が回収されてくると,次は20枚と30枚との2つの束に包み,計50枚を大きな紙に包装し,「東急ハンズ50枚」というシールをはり,ナイロンのひもで縛り出荷する。出荷は,大型トラックが早朝に来て,園児らが積込みをしていた。
 この作業を行う者は中学生以上の園児であった。仮に,20人の園児が1枚の紙袋を2分で作ったとしても,5000枚の紙袋を仕上げるには1日平均8時間以上を要する計算になる。
①原告らの中で比較的遅く入所した原告○○,同○○同○○らは,入所後すぐに紙袋作りを始めており,働くことが当然の環境とされていたこと,②紙袋作りの売上げは,平成6年で1094万円,平成7年で1412万円と膨大な数字となっており,繁忙期は大型トラックが月に数回二葉園に来るほどの出荷量であったと推察され,納期もノルマも過酷なものであったこと,③穴開け機や結束機等の危険作業を伴う機械類も園内に設置されていたこと,④当時の職員も,子供たちがやるので「園の仕事」だと思っており,アルバイトの域を超えて,二葉園が作業場となっていたこと,⑤作業は,その日の作業を済まさなければ,一人だけ宿題を始めたり,寝たりすることもできなかったこと,⑥園児に対する労働甲対価は,平成6年4月以降,直接園児に支払われていないこと等から,紙袋作りが,園児にとって「内職」と呼ばれる強制労働であったことは,明らかである。

 被告らは,紙袋作りは「自主的アルバイト」であり,その収入は,園児が夏休みの旅行費用に充てたと主張するが,当該旅行は夏休みに.親元等に帰省することのできない園児のみを対象とした旅行であって,全園児を対象としたものではない。また,園児で少なくとも年間220万円を超えるアルバイト収入を自主配分するということ自体が,中学生・高校生で意思決定できる問題ではなく,保護者に当たる児童養護施設において判断すべき問題である。本来,施設行事としての旅行は,措置費から支出されるべきものであり,園児に自己負担させるべきものではない。

b パン作り
 原告○○及び同○○らが,津山警察署近くの「パン屋」という名のパン屋(以下「パン屋」という。)で働かされていたことは,①パン屋開店前から,高校生であった原告○○及び同○○は接客訓練をさせられていること,②原告○○及び同○○がパン屋の制服を着用して店舗内で就労していたこと,③被告水島が,午前6時ころから,自己が運転する車に原告○○らを乗せてパン屋に連れていっていたこと等から明らかである。
 原告○○らは,早朝から,被告水島の運転する車に乗せられてパン屋に行き,高校の登校時間までパン屋で働き,朝食をとるいとまもなく高校、に行き,下校後はまっすぐパン屋に寄り,閉店まで店を手伝い,後片付けをして,被告水島の車で二葉園に帰り,冷たくなった夕食を食べるという毎日の生活であった。

C パン作りにしろ,紙袋作りにしろ,その作業量,作業時間から考えて,遊び半分で手伝うような労働ではなく,被告水島の暴力を背景にした力による支配を前提にして初めて理解できるものであり,強制労働そのものである。

(ウ) 原告らが被告水島から受けた暴力とその特徴

 被告水島の暴力の特徴は,①他の園児の前で見せしめとして暴力を用いて恐怖心を植え付けること,②連帯責任と称して,年長の園児や他の園児に暴力を振るうことである。
 原告らも,個々の暴力や回数を特定できないほど,被告水島から日常的に暴力を振るわれていた。暴力は,男女の区別なく振るわれた。被告水島は,一人に対する暴力は全員の目の前で行うことで心理的効果が高くなることをうまく利用し,特定の園児を集中的に攻撃することを「見せしめ」として行っていた。‘
 被告水島は,園児相互に「連帯責任」と称して,例えば,トラブルを起こした園児とは関係のない園児を殴ることによって,当該園児に罪悪感を持たせるという方法を用いていた。

イ 各論
(ア) 原告○○に対する行為

 a 労働強制(紙袋作りの内職)
 原告○○は,ほぼ毎日,紙袋作りの内職をさせられていた。ノルマが決められ,それが終わらないと寝ることができなかった。夜12時くらいまで作業したこともあった。
 他の園児らが夏休みにディズニーランドに行っていた時も,留守番をさせられ,内職をさせられた。

 b 被告水島からの暴力,体罰
 原告○○は,被告水島から,地毛が茶色であるのに髪を染めていると注意され,「認めないなら女の子を皆丸坊主にしてぶちまわすぞ。」と言われ,仕方なく「茶髪にしました。」と答えたところ,他の園児らの前に座らされて殴られ,また,ホールに集合させられて,連帯責任と言われ,他の園児らの前で殴られたことが何回もあった。

C その他の権利侵害
 二葉園では,年に1回,買物をすることができたが,買った物は下着に至るまで,全部被告水島に見せるよう指示された。
 原告○○は,児童相談所に手紙をひそかに送っていたため,被告水島から個人攻撃の標的にされた。被告水島は,二葉園にいる女子全員に「○○(原告○○の旧姓)を無視せえ。」と言って,数か月間,原告○○を「標的」にした個人攻撃を続けた。

(イ) 原告○○に対する行為

 a 労働強制
 ① 紙袋作りの内職
 原告○○は,入所1週間後から,紙袋を作る内職をさせられた。午後5時までに学校から帰るとすぐに作業があり,夕食と風呂を挟んで午後10時くらいまで,中学生,高校生が共同作業をしていた。
 内職は,ほぼ毎日で,出荷時期が近付くと,深夜2時くらいまで続くこともあった。内職が終わるまで学校の宿題はさせてもらえず,作業のノルマを課せられることもあった。
 ② パン作り
 原告○○は,高校2年生の時から約2年間,パン屋で,午後9時から午後10時ころまで作業をしていた。パン屋で使う食材は,二葉園の敷地内にある大きな冷凍庫に入っていた。 原告○○は,パン屋の閉店後に二葉園に戻って夕食を食べ,朝は,午前5時から6時ころに起きて,被告水島に車でパン屋に連れて行かれ,登校前の一,二時間,パン屋で作業をさせられた。土日も作業をさせられており,賃金はもらっていない。

b 被告水島による暴力,体罰
 原告○○は,中学3年生の夏,二葉園のホールで,他の園児が見ている前で,被告水島から,背中がみみずばれになるまで竹刀でたたかれた。その後,背中の傷が治るまで,中学校でのプールの授業を休むよう指示された。
 原告○○が,被告水島により,平手打ちでたたかれた回数は数え切れない。殴られて顔がはれた時は,学校を休むように指示された。

C その他の権利侵害
 外出を禁止され,土日も外出できず,仕事をさせられていた。

(ウ) 原告○○に対する行為

a 労働強制
① 紙袋作りの内職
 原告○○は,入所後から高校1年生である平成7年11月まで,正月の3日間を除く362日間,学校から帰ってすぐ紙袋作りの内職をさせられた。
② パン作り
 原告○○は,平成7年11月にパン屋が開店した後,平日は,午前3時ころから午前8時ころまで働かされ,学校が終わる午後4時ころから午後8時ころまで,パン作りと納品書の作成をさせられた。
 ある幼稚園に届けるクロワッサン1260個を,午後6時から翌午前6時まで作らされたこともあった。土日も休みはなく,高校卒業後も働かされていた。時給の話はなく,年末に1度だけ,5万円もらったことはあるが,賃金は支払われておらず,賃金を要求できる雰囲気ではなかった。

b 被告水島による暴力,体罰
 被告水島は,園児を集めて,連帯責任だと言い,六,七時間正座をさせることがしばしばあった。原告○○は,他人に知られたくない家庭の事情を他の園児の前で話されたことがあった。原告○○は,被告水島から暴力を振るわれ,「恨むならおれを恨むな,親を恨め。」とよく言われた。

C その他の権利侵害
 原告○○は,外出を禁止され,遊ぶのは二葉園の敷地内に限られた。

(エ) 原告○○に対する行為

a 労働強制
① 紙袋作りの内職
 原告○○は,小学5年生のころから卒園当日まで,無償で紙袋作りの内職をさせられた。土日も含めた毎日働かされ,作業が早朝や深夜になることもあった。
② パン作り
 原告○○が高校1年生の時にパン屋が開店した。原告○○は,対価もなく,毎朝午前5時に起きてハンバーガー作りをさせられた。
 運動会などで大量の注文が入った時は,食堂で,小中高生全員でパン作りをさせられた。

b 被告水島による暴力,体罰
 原告○○は,被告水島が園児を集めて連帯責任だと言って説教をする際,他の園児の前で,知られたくない家庭の事情を話され,暴力を振るわれた。
 原告○○は,中学1年生の時,宅配かま飯の洗い物係をさせられた際,被告水島から,一緒に働いていた上級生間の文通の仲立ちをしたことをとがめられ,「内職をさぼってのんきに色ぼけしやがって。」と他の園児の前で土下座させられて,リンチされた。
 原告○○は,高校3年生の時,被告水島から,紙袋作りの内職の管理(工場長のような役割)を命じられ,下級生に対するノルマや,商品管理を指示されており,ノルマが達成できない時は殴られた。

(オ) 原告○○に対する行為

a 労働強制
① 紙袋作りの内職
 原告○○は,小学4年生のころから,紙袋作りの内職をさせられた。学校から帰った後作業を始め,掃除,夕食及び風呂を済ませた後更に作業をし,遅い時は午後11時ころまで内職をさせられた。
② パン作り
 原告○○は,中学校卒業前から平成8年4月まで,できあがったパンを,対価なくパン屋に配達させられていた。

b 被告水島による暴力,体罰
 原告○○は,小学校3年生のころから,繰り返し暴行を受けた。被告水島が,連帯責任と言って上級生をしかり,暴行を加えると,上級生は下級生に暴行を加えた。原告○○は,何回か二葉園から逃げ出したが,連れ戻され,竹刀や木刀で殴られた。原告○○は,平成8年3月25日にも暴行を受け,同年4月上旬,児童相談所に保護を求めた。

C その他の権利侵害
 原告○○の父親が,何回か面会に来た際,「会いたくない。」と言っているとして,面会させてもらえなかった。

tag : 津山二葉園

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