2008.06/21 [Sat]
Books 世界中の愛を全部ください

世界中の愛を全部ください⇒(出版社HP)
同級生の執拗ないじめから登校拒否をしていた14歳の幸恵は、ある日突然人が怖くなった。
カウンセリングの結果、重度の「愛着障害」と診断された。幸恵は今は里子として早川家で暮らしているが、生まれてすぐに施設に預けられた過去があったのだ。そのため親から愛情を受けて育てられない子供に発症する、「愛着障害」という障害を背負うことになってしまった。
障害の原因となった生い立ちを自ら突き止め、障害にひるむことなく立ち向かう過程を少女自身が克明に描いた半生記。
この本は、幻冬舎ルネッサンスから自費出版した本なのね。
著者は、生まれてすぐに乳児院に入り、その後、養護施設で育ったの。
5歳10ヶ月で里親家庭に引き取られた。
養護施設の状況は、幼児には恐ろしい場所であると表現している。あたしは、ぼんやりとしか記憶がないけど、いまだに幼児を見ると、「無防備なのによく生きているな〜」と恐怖にかられる。
乳幼児期、乳児院・養護施設で育つと、心がグチャグチャに育つ。これは、あたしもわかる。子どもは、身近な大人がいるから、心を作り上げていくことができるけど、心のネグレクト状態である施設では、心を安定して育てることができない。
この子は、里親家庭に行くことが出来たから、そのグチャグチャな心を表現することができたけど、ずっと施設にいる子は、不登校や非行で自分を主張したり、心を守ったりすることができないの。
気がついたら、施設の外に立っていて、自分の心がグチャグチャだと気付かずに、社会に一人で生きていく。
あたしの感想は、「里親家庭に、たとえ5歳であっても行けて良かったね」だけ。
比較しだすと、あたしの中から何かが吹き出しそうな気がするし、それを表現しだすと、たぶん、日常生活が送れなくなると思うから…
心の奥深くに閉じこめて、何重にも鎖をかけ、たくさん鍵をつけ、いまを生き延びていくしかないと思うの。
でも、いま、乳児院・養護施設で長期間暮らす子どもたちが、全員、里親家庭に行って、この著者のように心のグチャグチャを表現して欲しいと思う。
そして、ある程度表現したら、すっきりと立ち上がり、自分の足で人生を歩き出して欲しい。
里親家庭に行くのは、
15歳では遅すぎる。
5歳10ヶ月でも遅すぎる。
2歳でも遅すぎる。
せめて、1歳。
できれば、3か月以内に乳児院から里親家庭に行って欲しい。
乳児院・養護施設で子どもをグチャグチャにして、18歳になったら、放り出して、自分で生きて行けというのが、現在の児童養護施策。潜在的能力の高い子しか生き残れない。
施設の中でもサバイバル
施設を出てからもサバイバル
これが、施設育ちの現状なの。











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